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Title :新規事業会社における競争戦略形成プロセスの研究 : 現場ベースの競争戦略論の提案
Authors :小林, 満男
Publisher :埼玉大学
Issue Date :Mar-2006
Description :埼玉大学大学院経済科学研究科
2006年3月
博経済甲第11号
Abstract :近年、新規事業や環境変化の激しい業界などを対象として、戦略のダイナミズムをとらえる戦略論の研究が注目されているが、実際に戦略が形成されていくプロセスを現場の実践者たちの行為に翻って分析した事例研究は少ない。本研究の目的は、第一に、現場において戦略が形成されていく実態をとらえるための分析フレームワークを提案することであり、第二に、業界の常識に焦点をあて実践者の視点をとりこみ、営業担当者や技術担当者たちの行為を追うことで戦略形成プロセスを明らかにすることである。競争戦略論と研究方法論は相互に密接に関連することから本研究ではこのふたつを同時に追求している。ひとつは競争戦略論の立場から、現場においていかにして戦略が形成されていくのかそのプロセスを探求する戦略形成プロセスの研究であり実践者として企業への貢献をねらっている。もうひとつは研究方法論の立場から、見えづらい戦略形成プロセスを見るための分析フレームワークの研究であり、研究者として学界への貢献を目指すものである。本研究では、戦略形成プロセスを「事業開始当初に設定した事業の定義が、企業活動を経ることによって受動的に変化していくプロセス、あるいは環境の変化を先取りして能動的にみずから事業の定義を書き換えていくプロセス」と定義している。その上で、戦略形成プロセスをとらえるために、事業の定義、営業戦略およびこれらを策定した時点における業界の常識と、営業活動を経験し一定期間を経過した時点における再構築された事業の定義等の変容をとらえる事例分析フレームワークと案件毎の顧客の業務、受注概要、営業活動における営業担当者、技術担当者たちの行為を記述した受注の流れ、矛盾や課題をどのように克服したかを示す矛盾の克服、企業・組織間関係等からなる案件分析フレームワークの2種類の分析フレームワークを提案している。事例研究では、衛星通信サービスの新規事業会社をとりあげ、個々の法人営業案件について、案件ごとに実践者たちの具体的な行為を追いながら、いかにして受注を獲得し、競争優位を構築していったかを案件分析フレームワークを用いて分析すると同時に事業構造、業界特性もふまえて総合的な分析・検討を行った。さらに、一定期間を経た後で、事業定義がどのように書き換えられていったか、すなわち競争戦略がどのように変容していったかについて、分析フレームワークを用いて分析検討した結果、「事業の定義は業界の常識と密接に関係する、事業開始時の初期体験の微妙な差が戦略形成に大きな影響を与える、意図的戦略と創発的戦略の目利きや乗り換えが競争優位につながる」の3点が示唆された。競争戦略論の系譜および事例研究の結果をふまえ、現場で使える競争戦略論を提案する。
ひとつは、現場の実践者たちがおりなす多様でアグレッシブな活動が企業の戦略形成に大きな影響を与える場合があり、その際の実践者たちは、ショーンらが提案する法律や制度で裏付けられた高度な専門家のイメージを持つ反省的実践家よりも、むしろ作業仮説を持ちながらに臨機応変に行動する「作業仮説人」としてとらえることを提案する。戦略形成プロセスは、このような現場の作業仮説人たちがおりなす、実績、共感的批判、継続の3つの側面から説明できると指摘する。ふたつ目は、受注活動のプロセスの中で発生する矛盾を克服していく際のツールとして「弁証法的矛盾克服のフレームワーク」を提案している。みっつ目は、実践者志向の「事業変革モデル・業界変革モデル」の提案である。事業変革モデルは、実践者(作業仮説人)を中心として、環境の内と外、公式な戦略(事業の定義)と日常の論理(業界の常識)の4つの戦略形成の鍵概念を配置したもので、企業の実践者たちの戦略思考、実践を支援するツールである。一方、業界変革モデルは、自企業や競争事業者を氷山モデルで表わしたものであり、業界を構成する各主体者たちとの関係を含む業界全体の構図を把握するのに役立つ。よっつ目は、なぜなぜ(Why) を繰り返しながら作業仮説をもって実践し検証していく戦略思考・戦略実践を行なう実践者(Who) を中心にすえる Why・Who 戦略の提案である。Why・Who 戦略の核心は人材育成と活用であり、実践者全員が戦略実現においては主人公と位置づけられる。最後に、事例研究の結果と提案する現場ベースの競争戦略論に則って、事例研究対象企業へ提案を行なった。本研究で提案するフレームワークやモデルは完成されたものではなく、現場の実践者と研究者が育てていくものとされる。そして、実践者たちが思考し検討する際に利用しやすくするため、図表を多用し便宜を図っている。
Type Local :Thesis or Dissertation
Language :jpn
URI :http://hdl.handle.net/10623/39074
Appears in Collections:10 博士学位論文

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